【時間変更】7月17日(木)時間割 & 講師雑感
こんにちは、ナイト受験ラボです。7月17日(木)の時間割と教室割です。ご確認下さい。
1号館
A教室(1階)
予備教室
B教室(2階)
15:30~16:40
高3数学 数学ⅢC
16:50~18:00
共通テスト対策 物理
C教室(3階)
15:30~16:40
高3国語 二次現代文
16:50~18:00
高3国語 二次古典
2号館
終日閉館します。
※ 自習は、1号館・2階自習室(~20:00)を利用してください。
包丁思い出話
こんにちは。ナイト受験ラボの田中です。最近、包丁研ぎのお話ばかりで、塾としてのブログから乖離しすぎている感はありますが、今日も包丁にまつわるお話です。
私の母方の祖父は、東京の下町・葛西で祖母と一緒に魚屋を営んでいました。魚屋と言っても店舗があるわけではなく、軽トラックを改造し、氷を敷き詰めた冷蔵ケースを荷台に乗せ、自宅のガレージで営業するスタイルでした。毎朝浦安の魚市場で江戸前の新鮮な魚を仕入れていました。当時私は葛西と江戸川を挟んだ浦安に住んでいたので、5歳の頃、朝早くに祖父に連れられて、魚市場の競りを見たことがあります。魚を目利きし、競り落とす祖父の姿は本当にかっこよかった。確かな目利きで仕入れる美味しいマグロと江戸前の魚が自慢で、昼から販売する簡易魚屋でしたが、夕方になると新鮮な魚とマグロを求め、お客さんでガレージはいつも大変賑わっていたのを覚えています。夜の八時ぐらいまで営業し、その後は掃除と道具の手入れです。祖父の仕事道具は、魚をさばく出刃包丁と、刺身やマグロの柵を作る柳刃包丁。毎日毎日砥石で研ぐので、刃の前半分がへこんだ鶴首の出刃包丁でした。

鶴首の出刃包丁で次々と魚を器用に下ろしていく祖父の姿は、職人の姿そのものでした。掃除と道具の手入れが終わると、みんなで食事です。家族みんなで食べる用にとっておいたマグロ(実は一番美味しいところを取っておいてくれるんです。江戸っ子の祖父は「うめぇところ取っといた」なんて野暮なことを口には出しませんでしたが、マグロを見た母が言ってました。)と刺身を肴に、満足そうに晩酌をしている祖父の姿が思い出されます。本当にあのときのマグロのぶつ切りは美味しかったなぁ。
そんな祖父も私が中3のときに他界し、母も6年前に他界しました。母はさすが魚屋の娘で、魚の目利き、さばきが得意でした。実家に帰れば美味しい魚が食べられる。息子が3歳の時、実家に遊びに行き、スーパーへ夕食の買い出しに行くと、新鮮な金目鯛が丸々一匹売られていました。母が「美味しそうだねぇ。煮付けにしようか」と言って、その日の夕食は大きな金目鯛の煮付け。息子が「美味しい! 美味しい!」と言って、バクバク食べる姿を、目を細めて見つめ、「いっぱい食べな」と嬉しそうでした。息子が生まれたのを本当に喜んでいた母は、それから実家に遊びに行くと金目鯛の煮付けを用意して待ってくれているのでした。今年の10月28日の群馬県民の日で母が亡くなってから7年が経ちます。息子は今でも「バァバの金目鯛、美味しかった! また食べたい!!」と言います。母は息子が小学校に上がる前年に亡くなりました。息子のランドセルを背負った姿を見せてあげたかったなぁ。 息子も来年は中学生だよ。
母が余命半年の宣告を受けてから、休みの日は可能な限り実家に帰って母と過ごしました。一緒に台所に立ち、自分が子どもの頃好きだったおかずのレシピや、魚のさばき方、煮付けの作り方などいろいろ教わりました。人生の中で母と過ごした濃密な6ヶ月でした。今から思うと、普段からいろんな話を聞いておけば良かったなぁと思います。
包丁研ぎを趣味にして、マイ出刃包丁を買いました。私が休みの日で妻が仕事の日は、私が夕食の支度をしますので、少しずつ母に教わった魚さばきを思い出して、魚料理にチャレンジしています。5月から鯵の旬になったので、さばきたての鯵でアジフライを作りました。家族からは好評でしたし、我ながら美味い!と思いました。今でもふと、母がいたらなぁと思うことがあります。でも、もう会うことはできません。自宅のキッチンの向かいには、母の遺影が飾られています。昔話で大笑いしながら教わった煮付けのコツを思い出し、今度の休みは金目鯛の煮付けでも作ってみようかなと思うのでありました。
2025年07月16日 17:15
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